キルギスにおける日本語教育開始30周年 記念特設ページ

2021年に8月21日~22日にキルギスにおける日本語教育開始30周年を記念して、当教師会主催で

「キルギスにおける日本語教育開始30周年記念国際研究大会」を実施しました。

 

HPにはサイトの容量の都合で概要だけ掲載することにしました。大会当日発表していただいた内容はキルギスの日本語教育史としてとても重要な記録ですから出版物として残す意味で、来年2月か3月に発行予定の紀要6号に「30周年記念研究大会特集」として掲載させていただきます。詳しくはこちらから。※上にあります「こちら」をクリックしてください。(バックナンバーのページにジャンプします)

 

この特設ページには、「各関係機関からの来賓によるスピーチ」「プログラム・発表概要集」を掲載しています。

キルギスにおける日本語教育開始30周年記念ビデオメッセージ



◇プログラム・概要集

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キルギス日本語教育30周年研究大会発表概要集.pdf
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◇各関係機関からの来賓によるスピーチ

キルギスにおける「日本語教育開始30 周年記念日本語教育国際研究大会」の開催を心よりお喜び申し上げます。今大会の開催にご尽力されたキルギス共和国日本語教師会会長イシライロワ・ジルディス先生をはじめ、教師会の先生方には、格別の敬意を込めて、感謝を申し上げます。また、長年キルギスにおける日本語教育をご支援していただき、今回の大会もご後援いただきました国際交流基金さんに、改めてお礼申し上げます。

先ずはこの場をお借りしまして、「キルギスにおける日本語教育の推進」の功績により、今般日本の外務大臣表彰を受けられたヴォロビヨワ・ガリーナ先生に、改めてお祝いを申し上げたいと思います。ガリーナ先生の日本語教育に関する多くの功績は、私がご紹介する以上に皆様よくご存じでしょうし、後ほど先生からの御発表があるということで、詳しくはお話しいたしませんが、一言だけ個人的エピソードをご紹介させてください。

私がキルギスに着任する以前に、キルギスのことを調べるためにネット・サーフィンをしていた際、偶然に見つけたサイトにこんな情報がありました。そのタイトルは「理系視点で漢字を研究するキルギス女性、46歳、暇つぶしに日本語の勉強を始めて博士になりました!」。それに続き、 ―よそじ<四十路>半ばで初めて日本語に触れ、日本で博士号まで取得してしまったという人は、世界でもそうそういないだろう。しかも彼女は、画期的な漢字学習法を編み出し、その著書は非漢字圏の日本語学習者のあいだで“神教材”といわれている― この情報を得た私は、キルギスでお目にかかることを大変楽しみにしていました。

外務大臣表彰については、ガリーナ先生同様、キルギスにおける日本語教育の促進により、平成24年度に氏原名美先生、翌平成25年度には、この後ご講演される伊藤宏宜先生が、そして平成27年度には「キルギス共和国日本語教師会」が団体として受賞されておられます。また、モルドガジエフ・リスベック元駐日大使も「日キルギス経済関係の促進」の功績から同様に受賞されておられます。

経済関係の促進という観点では、本日のガリーナ先生の講演資料の中に、名古屋外国語大学の尾崎明人名誉教授のお言葉が紹介されていました。それは、「日本語教育制度は、日本語を教えることだけでなく、日本語の知識を活かして仕事ができる環境を作ること」というものです。これはまさに、我々大使館や日本政府へのメッセージと受け止めました。

日本語学習を趣味や教養のレベルを越えて、仕事に生かせる環境を作ることが、日本語の普及には不可欠です。キルギスに日本語の仕事のニーズを増やすこと、具体的には、日本とキルギスの間のビジネスを拡大すること、日本企業をキルギスに誘致すること、そしてキルギスの方々が日本で仕事をする機会を増やすことが、我々に求められているということです。

この課題はこれまでも、私自身の最大のミッションとして取り組んできましたが、なかなか具体的な成果には至っておりません。これから一層努力し、キルギスの方に、日本語の知識を活かして仕事ができる機会を増やして行く所存であります。

皆様の益々のご活躍とキルギスでの日本語の普及拡大、さらにはキルギス・日本の友好関係が一層深まることを祈念いたしまして、私のご挨拶に替えさせていただきます。

 

キルギス共和国駐箚日本国特命全権大使 前田茂樹

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【露文】210822 日本語教育国際大会 挨拶(大使).pdf
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日本語教育開始30周年記念国際研究大会の開催を心よりお慶び申し上げます。特にこれまで30年間にわたりキルギスおける日本語教育を引っ張ってこられたキルギス共和国日本語教師会の皆様に心から敬意を表すると共に、活動をずっと支援してこられた様々な団体や個人の賛助会員の方々を含めた支援者の皆様にも敬意を表させていただきます。

30年という歴史の中ではさまざまな出来事があったと想像しますが、30年間絶え間なく活動を続けてこられたことは、一重に先生方の長年にわたる地道なご貢献の賜物だと思いますし、それらを紡いでこられた研究成果やネットワークを積み重ねてこられたことが成果に繋がったのだと思います。これらに関わってこられたお一人お一人のご尽力なしには「継続」は生まれなかったと考えます。

JICAとキルギス共和国における日本語教育の関係については、昨年、キルギス共和国における青年海外協力隊の活動が20周年を迎えましたが、同協力隊を中心に、25名の日本語教師の派遣や、それ以外の分野の協力隊員も日本との文化交流の一環として日本語に触れていただく機会を提供するなどの取組を通じて支援させていただきました。

また、2003年からは、JICAもキルギス共和国日本人材開発センターの支援に関わらせていただき、国際交流基金様と共に日本との交流やビジネスにおける人材育成やそのための日本語教育との連携に携わってきました。昨今では、日本からの民間企業の進出も少しずつ増えてきており、日本への留学・就業などを通じて、日本語を活用するキルギス人の方も増えていると思います。

世の中の流れは早く、日本語教育を取り巻く環境も大きく変化してきているかもしれませんが、日本語教育そのものの必要性・重要性は変わらず大きいと感じます。JICAでも、両国間の交流や経済・社会の発展に貢献され、両国の「架け橋」となる人材の育成をお手伝いして参る所存です。

あらためまして、本大会の開催をお慶び申し上げます。

 

JICAキルギス共和国事務所代表 根本直幸


                                           Уважаемые участники конференции!

   Позвольте от имени Ассоциации преподавателей японского языка РФ и стран СНГ поздравить вас с открытием конференции преподавателей японского языка Кыргызской Республики!

    Этот год знаменателен для Ассоциации преподавателей японского языка Кыргызской Республики, так преподавание его началось 30 лет назад, а в этом году МИД Японии наградил Воробьёву Галину Никифоровну почётной грамотой. Эта высокая оценка деятельности преподавателя со стороны Японского правительства.

  Ассоциация преподавателей японского языка РФ и стран СНГ желает дальнейших успехов преподавателям в их творческой и научной деятельности!

    Всегда с большим интересом и вниманием слушаем выступления преподавателей из Кыргызской Республики на наших общих конференциях в Москве.

    Хочется надеяться, что пандемия в ближайшее время закончится, и мы сможем очно общаться, обмениваться мнениями по различным вопросам преподавания.

    Успеха вам и во всём!

Нечаева Людмила Тимофеевна

Доктор педагогических наук, профессор.

Председатель Ассоциации преподавателей японского языка

РФ и стран СНГ